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2026-06-14 SlackAI自動化業務効率化チームコミュニケーション

Slackの1日の会話をAIが自動要約→毎朝ダイジェスト配信でチームの「情報漏れ」を防ぐ方法Slack

Slackの1日の会話をAIが自動要約→毎朝ダイジェスト配信でチームの「情報漏れ」を防ぐ方法

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結論

ZapierとChatGPT(またはClaude)を組み合わせれば、コードなし・非エンジニアでも「Slackの1日分の会話をAIが要約→毎朝指定チャンネルに自動投稿」する仕組みを作れる。初期設定は体感2〜3時間だが、一度動かせば毎朝のSlack見返し作業がほぼゼロになる。セキュリティポリシーの確認だけは先に済ませること。

Slackを使っているチームで、こんな経験はないだろうか。

  • 会議から戻ったら重要な決定がチャンネルに流れていた
  • リモートワークで時差のある同僚の発言を翌朝まで把握できなかった
  • チャンネルが多すぎて、全部を読み切れない

私自身、複数クライアントのSlackワークスペースに参加しており、「昨日の夜に決まった件を今朝知った」という事態が頻発していた。毎朝のSlack確認だけで30〜40分かかっていた時期もある。そこで2ヶ月ほど前から、ZapierとChatGPT APIを組み合わせたAI日次ダイジェストの仕組みを自分で構築し、実際に運用している。

この記事では、その構築手順を、コードなしで再現できるよう非エンジニア目線で具体的に解説する。


なぜSlackの「情報漏れ」はなくならないのか#

Slackは便利なツールだが、情報が「流れる」ことを前提とした設計になっている。見た時間が遅れると内容が埋もれ、スレッドの中に重要な決定事項が隠れていても気づきにくい。

情報漏れが起きやすい場面を整理すると、大きく3パターンに集約される。

パターン具体例典型的な被害
チャンネル過多10チャンネル以上に参加重要連絡が「既読スルー」状態に
スレッド見落としスレッドに返信が集中本文だけ見て結論を把握できていない
時間外の投稿夜間に意思決定が進む翌朝の会議で「知らなかった」が発生

これをすべて人力でカバーしようとすると、朝のSlack確認だけで相当な時間を取られる。仕事に入る前に疲れてしまう、という本末転倒な状態になりやすい。


AI日次ダイジェストの仕組み全体像#

今回紹介する構成は3つのパーツだけでできている。

  • Zapier:毎朝決まった時間に起動し、SlackのメッセージをChatGPTへ送り、要約結果をSlackに投稿するまでの流れを自動化する
  • ChatGPT(GPT-4o):取得したメッセージテキストを指定フォーマットで要約する
  • Slack:要約結果を専用チャンネル(例:#daily-digest)に自動投稿する

コードは一切書かない。ZapierのGUI操作だけで完結する。

メモ

ZapierはFreeプランでも月100タスクまで無料で使える。1日1回・1チャンネルの要約なら月30タスク前後に収まるため、最初はFreeプランで十分動く。複数チャンネルを対象にしたり頻度を増やしたりする段階でStarter(月$19.99〜)への移行を検討すればよい。


実際の構築手順(Zapier × ChatGPT)#

手順

  1. Zapierにサインアップする。Googleアカウントでログイン可能。ダッシュボードが開いたら「Create Zap」をクリック
  1. トリガーに「Schedule by Zapier」を設定する。「Every Day」を選び、起動時刻を毎朝9時など任意の時間に指定する。これが「毎朝1回起動する」引き金になる
  1. 「Slack」アクションを追加し、メッセージを取得する。アクションを「Get Channel Messages」に設定し、対象チャンネルと取得件数(直近50〜100件が目安)を指定する
  1. 「OpenAI(ChatGPT)」アクションを追加する。OpenAIのAPIキー(platform.openai.comで発行)をZapierに登録し、「Conversation」アクションを選択。プロンプト欄にSlackメッセージを差し込む
  1. プロンプトを設定する(次のセクションで詳述)。ここが要約品質を左右する最重要ポイント
  1. 最後のアクションにSlackの「Send Channel Message」を追加する。送信先に#daily-digestなどの専用チャンネルを指定し、メッセージ本文にChatGPTの出力を差し込む
  1. テスト実行して要約がSlackに届くかを確認。問題なければ「Publish」して有効化する

要約品質を決めるプロンプトの設計#

私が2ヶ月間試行錯誤した結果、以下のプロンプトが最も実用的だった。

あなたはビジネスチームの情報整理担当です。
以下のSlackメッセージ(直近24時間分)を読み、
次の形式で日本語のダイジェストを作成してください。

【重要決定事項】
- 箇条書きで3点以内

【要対応アクション(人物+内容)】
- 担当者が明記されているものだけ抽出

【その他共有事項】
- 軽微な情報を2点以内

メッセージ:
{Zapierで取得したSlackテキスト}

このフォーマットにすることで「誰が何をするか」が即座に把握でき、読み飛ばしが大幅に減った。最初はシンプルな「要約してください」だけにしていたが、重要度の判断がバラバラで使いにくかった。フォーマットを指定することで安定した出力が得られるようになった。

注意

SlackのメッセージをZapier・OpenAIなどの外部サービスに送信することになる。社内の情報セキュリティポリシーを必ず事前に確認してから設定を進めること。機密情報を扱うチャンネルへの適用はIT部門や上長の承認が必須。個人のフリーランス用ワークスペースや自分が管理するプロジェクト用ワークスペースから試すのが安全な入り口になる。


ツール別の費用感と比較#

実際に動かしてかかるコストを整理した。

ツール無料プラン有料の目安備考
Zapier月100タスクまで無料Starter $19.99/月〜1日1回×1チャンネルならFreeで足りる
OpenAI API(GPT-4o)なし入力$2.50/100万トークン1チャンネル要約で月数十〜数百円の体感
SlackFreeあり(履歴90日制限)Pro $7.25/月〜(1人)無料版はメッセージ取得範囲に注意
Make(旧Integromat)月1,000オペ無料Core $9/月〜Zapierより複雑だが安価

OpenAI APIのコストは思ったより安く、1日1チャンネルを要約するだけなら月100〜300円程度に収まる体感だ(チャンネルのメッセージ量によって変わる)。


専用のAI要約ツールを使う選択肢#

ZapierとAPIの組み合わせは柔軟性が高い一方、初期設定に2〜3時間かかる点は否定できない。「もっとすぐに始めたい」「会議の発言とSlack投稿をまとめて一元管理したい」という場合は、AI議事録・会話要約専用のSaaSツールを使う選択肢もある。

専用ツールはSlack連携がワンクリックで完了し、要約フォーマットもあらかじめ設計されている。設定の手間を省ける反面、月額費用が固定でかかるため、使う頻度と費用感を照らし合わせて判断したい。

PRおすすめAI議事録・会話要約ツールSlack連携もあり、会議・チャット全体の会話をAIが自動で整理してくれるサービス。「Zapierの設定が難しい」「すぐ動かしたい」という人に向いている。成果を保証するものではないが、設定ゼロで要約を始めたい人への選択肢として検討価値がある。

向き不向きをはっきりさせる#

この仕組みが合う人

  • 複数のSlackチャンネルを運用していて読み返しに時間がかかっている
  • リモートワーク中心で、時間外の発言を翌朝まとめて把握したい
  • 月数百円程度のAPIコストが許容できる
  • フリーランスや副業で複数のSlackワークスペースを掛け持ちしている

逆に向かない人

  • Slackチャンネルが1〜2本で、メッセージ量が1日10件以下
  • セキュリティポリシーで外部APIへのデータ送信が禁止されている
  • 要約ではなく元のメッセージ全文を読むことにこだわりがある
体感の「朝の情報漏れ」削減率80%

運用してみて気づいたつまずきポイント#

1. Slackの無料版はメッセージ取得範囲に注意

Slackの無料プランはメッセージ履歴が90日分に限られる(2023年のポリシー変更後)。それ自体は問題ないが、Zapierで履歴を引っ張ってきたときに件数が少ないと感じたら、チャンネルのメッセージ流量を確認してみるとよい。

2. メッセージ量が多いとトークン上限に引っかかる

1日のメッセージが数百件を超えるチャンネルでは、ChatGPTに渡せるテキスト量(トークン上限)を超える場合がある。対策として「最新50件に絞る」「午前・午後の2回に分けて要約する」などの工夫が必要になった。

3. 絵文字リアクションだけで決まった話は要約されない

「👍がついたから承認」「🔥で盛り上がった投稿」といった、リアクションで完結する文脈はテキストから読み取れないため、AIの要約に反映されないことが多い。週に1回は元のスレッドをざっと眺める時間を残しておくと安心だ。


まとめ#

Slack日次ダイジェストをAIで自動化するポイントをまとめる。

  • Zapier + OpenAI API の組み合わせが、非エンジニアに最も取り組みやすいルート
  • 費用は月数百円〜(Zapierのプランとメッセージ量による)
  • セキュリティポリシーの確認を最初に行うことが前提条件
  • プロンプトにフォーマットを指定することで、要約品質が安定する
  • 初期設定は体感2〜3時間。一度動けば毎朝の確認作業がほぼ自動化される

「Slackを読む時間」が「仕事をする時間」に変わる感覚は、使い始めると手放しにくい。まずは個人の副業・フリーランス用ワークスペースで小さく試してみることをおすすめする。


よくある質問#

Slackの無料プランでも日次ダイジェストは作れますか?#

作れる。ただしSlack無料プランはメッセージ履歴が90日分に限られるため、Zapierでメッセージを取得する際もその範囲内での取得となる。取得件数や頻度の面で有料プランより制約はあるが、1日数十〜100件程度のチャンネルであれば実用上は問題ないケースが多い。

ChatGPT以外のAI(ClaudeやGeminiなど)でも代替できますか?#

できる。ZapierはAnthropic(Claude)やGoogle(Gemini)との連携にも対応しており、OpenAIからAIを差し替えることが可能だ。日本語の自然な要約という観点では、GPT-4oやClaude 3系が実用的な精度を出しやすいという個人的な使用感がある。APIの料金体系が異なるため、費用感は別途確認することをすすめる。

社内の重要情報を外部サービスに渡しても大丈夫ですか?#

これはツール側の問題ではなく、自社のセキュリティポリシーと契約上の制約の問題だ。ZapierもOpenAIも企業向けのデータ保護オプション(データ非学習設定など)を提供しているが、それで社内ルールをクリアできるかどうかはケースバイケース。機密性の高いチャンネルへの適用は、IT部門や法務の確認を得てから進めることを強くすすめる。個人ワークスペースや自主管理のプロジェクト環境で試すのが最もリスクの低い始め方だ。