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2026-06-23 ChatGPT営業資料プロンプト会議資料業務効率化AI活用

営業提案書をChatGPTで1時間以内に仕上げる実録|4フェーズのプロンプトと失敗パターンChatGPT

営業提案書をChatGPTで1時間以内に仕上げる実録|4フェーズのプロンプトと失敗パターン

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先に結論を書く。ChatGPTは「情報を渡せば渡すほど使えるツール」だ。

「コピペOKプロンプト集」が世に溢れているのに、実際に営業提案書を作ろうとすると骨子が抽象的すぎて使えない——そういう経験をした人は多いはずだ。私もそうだった。プロンプトが悪いのではなく、インプットとなる情報量が足りていないのが根本原因だと気づくまでに、数回の失敗が必要だった。

この記事では「提案書を1時間以内に仕上げた実録」を4フェーズに分けて公開する。失敗したプロンプトと再指示の流れも含めて書くので、汎用集では埋まらない「なぜそのプロンプトなのか」が見えるはずだ。

ポイント

結論:4フェーズで動けば1時間以内は現実的(あくまで個人の体感) フェーズ1(構成案)→ フェーズ2(本文下書き)→ フェーズ3(図表指示)→ フェーズ4(想定Q&A)の順に進める。各フェーズで「商材・相手・ゴール」を毎回入力し直すことがカギ。


なぜコピペプロンプトだと提案書が使えないのか#

ネット上で出回っているプロンプト集は、多くが「汎用テンプレ」だ。例えばこんな形。

営業提案書を作ってください。製品名:◯◯、ターゲット:◯◯

これで生成されるアウトプットは「提案書の形をした何か」であって、実際に相手に出せるレベルにはならない。

体感で言うと、情報を絞ったまま投げると以下2つの問題が起きる。

問題1:骨子が抽象的すぎる 「課題を解決します」「効果が期待できます」という骨子になる。商材固有の数字や事例が入らないため、どの会社・どの商材にも当てはまるプレースホルダー集になる。

問題2:トーンが相手に合わない 業界・会社規模・担当者の役職によって求められる文体はまったく違う。中小企業の経営者向けと大手メーカーの購買担当向けでは語彙も構成も変わる。何も指定しなければChatGPTは「教科書的な敬語ビジネス文」で出してくる。

メモ

これはChatGPTの能力の問題ではなく、「入力情報が薄い」という設計の問題だ。優秀なコピーライターに依頼するとき、商材説明・競合状況・相手の課題を伝えずに「提案書を書いてください」と言うのと同じことをしている。


事前準備:ChatGPTに渡す「6つの情報」を整理する#

プロンプトを書く前に、下記6項目をメモ帳(何でも良い)に箇条書きしておく。この準備が1時間以内に仕上げるための実質的なコアになる。所要時間は体感で10〜15分程度。

項目入力例(SaaS系商材の場合)
商材名・機能の概要在庫管理SaaS「XXX」・入出庫リアルタイム連携
相手企業のプロフィール食品卸・従業員80名・基幹システムはExcel中心
担当者の役職と推定課題物流部長・月末在庫集計に2日かかっている
自社の差別化ポイント(2〜3個)導入3日・API不要・Excelからデータ移行ツール付き
提案のゴール(次のアクション)2週間の無料トライアル申込をその場でもらう
トーンの指定数字重視・簡潔・専門用語は最低限

この6項目を「文脈シート」として各フェーズのプロンプトに毎回貼り付けることで、一貫したアウトプットが得られる。


4フェーズ実録:プロンプトと再指示の流れ#

フェーズ1:スライド構成案を出す(所要時間の目安 約10分)#

使ったプロンプト

あなたは営業提案書の構成専門家です。以下の文脈シートをもとに、
PowerPoint/Google Slides 10枚以内のスライド構成案を出してください。
各スライドに「タイトル」「伝えること1行」「推奨ビジュアル(テキスト/グラフ/図)」を書いてください。

【文脈シート】
商材:在庫管理SaaS「XXX」
相手:食品卸・物流部長・従業員80名
課題:月末在庫集計に2日かかっている
差別化:導入3日・API不要・Excelデータ移行ツール付き
ゴール:2週間の無料トライアル申込
トーン:数字重視・簡潔

最初に出てきた失敗アウトプット(抽象的な骨子)

最初に試したとき、文脈シートなしで「食品卸向けの営業提案書構成を作って」とだけ投げた。返ってきたのはこうだった。

  • スライド1:表紙
  • スライド2:業界の課題
  • スライド3:弊社ソリューション
  • スライド4:導入効果
  • スライド5:まとめ

どの商材にも使える「形だけの骨子」だ。「導入効果」の中身は何一つ具体的ではない。

再指示で改善したポイント

文脈シートを貼ったうえで「スライド4(導入効果)には必ず数字を入れて。例:集計時間○時間削減、月換算○万円のコスト削減換算」と追加指示した。すると「集計作業 年間換算96時間削減(2日×12回)、担当者人件費換算で年間◯万円相当」という構成案が返ってきた。この数字は後で実データに差し替えれば良い。

手順

  1. 文脈シート6項目を先に整理してメモ帳に書く
  2. プロンプトの冒頭に「あなたは営業提案書の構成専門家です」と役割を与える
  3. 文脈シートをまるごと貼り付けて構成案を依頼する
  4. 数字・事例が空欄になっている箇所に「必ず数字を入れて」と追加指示する
  5. 構成案が10枚以内に収まるか確認する(超えたら「7枚に絞って」と再指示)

フェーズ2:各スライドの本文下書きを生成する(所要時間の目安 約20分)#

構成案が固まったら、1スライドずつ本文を生成する。全スライドを一度に依頼すると長すぎてトークン上限に引っかかるか、後半のスライドが雑になるリスクがある。2〜3枚単位で依頼するのが体感で一番効率が良い。

使ったプロンプト(スライド2〜4をまとめて依頼した例)

【文脈シート】(上記と同じ内容を再貼り付け)

先ほどの構成案のスライド2〜4について、各スライドに入れる
本文テキスト(箇条書き3〜5行)を書いてください。
・読み手は物流部長(現場責任者)なので専門用語は最低限
・各スライドは30秒で読み切れる量に収める
・数字が入る箇所は「【実データ差し替え】」と明記してください

「【実データ差し替え】」と明示させる指示が効いた。ChatGPTが勝手に「約50%削減」などの根拠不明な数字を書かないようになり、後で自社データを差し込む箇所が一目でわかる。

トーンがずれる失敗パターン

あるとき「丁寧な敬語で」という指示を入れ忘れた。出てきたアウトプットが「〜と考えられます」「〜が期待されます」という受け身体の書き言葉になり、営業文書として力が弱かった。

再指示:「文末は〜できます/〜です の断定形に統一して。受け身形(〜が期待されます)は使わない」

この一文を足すだけで一段とシャープなテキストになった。文体指示は毎回プロンプトに明記するようにしている。

フェーズ3:図表の指示文を生成する(所要時間の目安 約10分)#

ChatGPTは画像を直接生成できない(画像生成モデルは別途必要)が、「どんな図を作るか」の指示文は生成できる。この指示文をもとに、PowerPointの図形機能やGoogle SlidesのSmartArtで図を作る。

使ったプロンプト

スライド4「導入効果」に入れる比較図の指示文を作ってください。
・「導入前(Excelでの管理)」vs「導入後(XXX導入)」の対比
・項目:集計時間、ミス発生率、月末の残業時間
・PowerPoint の SmartArt または Google Slides の表で作りやすい形式で指示を出してください

返ってきた指示文は「左列:導入前 / 右列:導入後 / 3行の比較表。セルの色は左がグレー・右がブランドカラー(青系)」という具体的な内容だった。これをそのまま資料作成担当者や自分に渡せる「作業指示書」として使える。

メモ

PowerPoint と Google Slides、どちらを使う場合も「SmartArt/表を使いやすい指示で」と書けば両対応の汎用指示が出てくる。ツール名を明示すると微妙にフォーマットが変わるので使い分けて試してほしい。

フェーズ4:想定Q&Aを生成する(所要時間の目安 約10分)#

提案後の質疑を事前に潰しておく工程。ここが一番「ChatGPTらしい威力」が出る場所だと体感している。

使ったプロンプト

【文脈シート】(再貼り付け)

この提案を受けた物流部長が「その場でNoと言いたくなる理由」を5つ挙げ、
それぞれに対する営業担当の回答文を書いてください。
回答文は60字以内で簡潔に。

「NoY理由を挙げる」という逆算の指示が効く。「費用対効果が見えない」「導入に手間がかかりそう」「社内説得のネタがない」など、実際の商談で飛んでくる質問が精度よく出てくる。

60字制限を設けたのは、長い回答は商談中に使えないから。この制限があるだけで出力がぐっと実用的になる。


フェーズ別の所要時間と実測値#

実作業の合計所要時間(著者の体感・習熟後)60分以内
フェーズ作業内容所要時間の目安(分)
事前準備文脈シート6項目の整理10〜15分
フェーズ1構成案生成+再指示10分前後
フェーズ2本文下書き生成(2〜3枚単位)15〜20分
フェーズ3図表指示文の生成5〜10分
フェーズ4想定Q&A生成5〜10分
合計45〜65分(目安)

「1時間以内」は「準備から想定Q&Aまで一気通貫した場合」の体感値だ。初回(フローに不慣れな状態)は90分程度かかった。2〜3回繰り返すと構成案の再指示が少なくなり、60分を切ることが増えた。あくまで個人の体感なので参考値として見てほしい。


よく踏む失敗パターンと対処法まとめ#

デメリット

避けるべき失敗パターン3選

  1. 文脈シートなしで丸投げする → 骨子が汎用テンプレになり、どの提案にも使えない薄い内容になる
  2. 全フェーズを1つのプロンプトで依頼する → トークン上限や後半の雑化が起きる。フェーズを分けて依頼する
  3. 数字の検証をしない → ChatGPTが出してくる「約◯%削減」などの数値は根拠不明のものがある。「【実データ差し替え】」指示を活用し、必ず実数値に差し替える

AIライティングツールで文章量産をさらに効率化する#

提案書の下書きが出来たら、次は社内向けの関連文書(議事録・メール・報告書)を同じ流れで量産できる。

なお、会議で作成した提案書の内容を議事録としてNotionに記録・タスク化する流れは「PLAUD×Notion議事録タスク連携の実運用」が参考になります。提案書作成から会議後のフォローまでを一連のワークフローとして組み立てたい場合に。

私が最近試しているのが Value AI Writer というAIライティングSaaSだ。ChatGPTと組み合わせて使うことで、提案書の本文をもとにお礼メールや社内稟議文の下書きを自動で引き継げる。ChatGPTでの作業との使い分けについてはAIメール・日報の効率化実録も参照してほしい。

PRAI文章作成ツールを無料で試すValue AI Writer

他の記事で補完できる実録フロー#


よくある質問#

Q. ChatGPT無料版(GPT-3.5)でもこのフローは使えますか?#

体感では使えるが、GPT-4o相当のモデルと比べると構成案の精度と文章のトーン調整が弱くなる印象だ。特にフェーズ2(本文下書き)でトーン指定を無視した出力が出やすかった。プロンプトの再指示回数が増え、1時間以内に収まりにくくなる可能性がある。本格的に業務で使うなら有料版(ChatGPT Plus)を検討する価値はある。あくまで個人の体感なので、まず無料版で試してから判断してほしい。

Q. PowerPointとGoogle Slides、どちらに向いていますか?#

フロー自体はどちらでも変わらない。フェーズ3の図表指示で「PowerPoint向け」か「Google Slides向け」と明示すると、SmartArtとSmartArt相当のレイアウト指示が切り替わる。社内共有のしやすさで選べば良い。クラウドでリアルタイム共有したいならGoogle Slides、印刷物や細かい書式調整が必要な場合はPowerPointが向いている印象だ。

Q. プロンプトを「再指示」するタイミングはどこで判断すればいいですか?#

出力を読んで「自分の商材名が1回も出てこない」「どの会社にも当てはまりそうな内容だ」と感じたタイミングが再指示の合図だ。汎用的な内容が出てきた場合は「具体性が足りません。商材名と差別化ポイントを必ず各スライドに入れてください」と追加指示する。構成案であれば「スライド◯の伝えること1行に、先ほどの文脈シートにある数字を必ず盛り込んで」と箇所を特定して指示するとブレが少ない。


まとめ#

ChatGPTで営業提案書を1時間以内に仕上げるための要点を整理する。

  • 文脈シート(6項目)の事前準備が最重要:情報を渡さないと汎用骨子しか出ない
  • 4フェーズで分けて依頼する:構成案→本文→図表指示→想定Q&Aの順番が効率的
  • 再指示のポイントを覚える:「数字を入れる」「受け身形を禁止する」「文字数を制限する」の3パターンが特に効く
  • 数字は必ず実データに差し替える:ChatGPTが出す数値は根拠不明のものがある。「【実データ差し替え】」指示で確認箇所を明示する

このフローをベースに、社内向けのメール・議事録・報告書へも同じ「文脈シート+フェーズ分け」の思想を横展開すると、文章作業全体が変わる。まず1回、手元の実案件で試してみてほしい。

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